米国の経済封鎖は形を変えた戦争
ベネズエラで起こっている本当のことを知らせてください

9/8 ベネズエラ駐日大使講演会

 9月8日(日)大阪市内で講演会「イシカワ駐日大使に聞く ベネズエラでは何が起こっているのか」(キューバを知る会・大阪/リブ・イン・ピース☆9+25共催)を行いました。会場はびっしり埋まり、100名近くの参加者が大使の講演を熱心に聞き、質疑しました。この講演会は、「独裁国家」「経済政策失敗で超インフレ」などベネズエラについての否定的で間違った報道が日本国内で垂れ流される中、真実を伝えようと企画したものです。
 前半のセイコウイシカワ・ベネズエラ大使の講演は「経済封鎖は形を変えた戦争であり、市民の生活を破壊し主権国家を崩壊させようとしている」ことを、米高官の言葉や事例などを挙げて説明し、国際法違反の卑劣な行為であることを訴えました。大使はまた世界的に知られる音楽教育システム「エルシステマ」やインクルーシブの障がい者教育などの映像も交えながら、ベネズエラの魅力とボリーバル革命の意義を伝えました。
 後半の最初に参加者全員で歓迎の歌「不屈の民」「平和に生きる権利」を合唱しました。質疑応答では、「大統領選挙は、国際監視団が入り民主的に行われたと証明している」「ベネズエラの危機の原因は米国の経済封鎖」「ドル決済を封じることで国際貿易を出来なくしている」等、大使は質問に丁寧に答えました。
 大使は最後に「貴重な時間を割いてお話する機会を与えてくださったことに感謝します」と結びました。私たちも大使の講演に勇気づけられ、今後もベネズエラの真実を伝える活動を強めていこうと決意を新たにしました。

2019年9月13日
リブ・イン・ピース☆9+25

 


当日配布のパンフレット(PDF)


アンケートに寄せられた意見、感想など

○ベネズエラの民主主義がよく理解できました。

○キューバと共通点を感じました。1.若い人への教育 2.人々の意識(政権へ・・など)
(カストロ・チャベス) 3.農業生産への人々の参加

○非常に分かりやすい説明で感銘をうけました。米帝国主義の不当な制裁に怒りを感じています。

○情報がとぼしい国なので、ベネズエラとアメリカの関係がよくわかってよかった。日本との交流などについてもう少し知りたかった。

○質問応答の中で、より理解が深められた。

○日本国内で様々な報道がなされており、フェアな判断ができていないのが、日本人の大方の状況だと思う。今回大使の話をじかに聞いて、少なくとも米国の介入は即中止すべきと判断しました。

○日本のメディアが発する情報はずいぶん片寄ったものであり、市民である私たち自身が自ら情報を求めて学んでいかなければ、権力を持っている人たちによって、都合の良い方向へ、知らず知らずのあいだに導かれてしまっているのだということを痛切に感じました。

○自分の身の回りから始めて多くの人にベネズエラの真の姿、ならびにその困難の原因は何かを正しく伝えていきたいと思いました。

○エルシステマのVTRがよかった。質問にも丁ねいに適格にこたえて頂いて非常によかった。

○大使が的確に次々と質問に答えるのに驚きました。

○米国による経済封鎖の犯罪性があらためて理解できました。本当に怒りがわいてきます。ベネズエラ国民の皆さん、へこたれずに頑張ってください。

○アメリカの経済制裁がどんなものかはよくわかった。キューバはそれをのりこえてがんばってる。ベネズエラはどうなるか見守りたい。

○東京オリンピック・パラリンピックは、大使館にとっていわれのない非難をはね返す、いい宣伝の機会だと思うので、健闘を祈ります。

○基本わかりました。今後注目して、ニュースを見ていきます。

○日本の報道のひどさを改めて感じました。日本の安倍政権は韓国文政権に対して、経済制裁を仕かけトランプの手法をまねている。ベネズエラについても米トランプ政権に対して支持し、目に見えない戦争に加担している。本日の講演をうかがい、少しでも私の身近な人に真実を伝えたいと思いました。

○ベネズエラという国名は知っていましたが、正直、今まで興味を持っていなかったので、今回の話だけで何かを判断することはできないと思っています。もちろん、どこまで知っても完全な中立などはないでしょうが。アメリカが中南米に内政干渉していることは問題だと思いますが、ロシアや中国も、政治的思わくを持ってかかわっている訳で、政治に道義的な意味や価値を混入させた話は注意しないといけないと思います。反革命によって革命がつぶされることは、革命派にとっては悲しく腹立たしいことであるが、端的に力負けしただけであり、革命派も力を持てば抑圧的になるのは世の常だと思うのですが、ともあれ、ベネズエラに行ってみたくなりました。

○エル・システマの話は、学生時代音楽に関わった身としては大変考えさせられた。ベネズエラに関しては本当はどうなのかという情報がつかみにくいが、その中で大使の話を直接聞けて良かった。もっともっと詳しく知り、日々の日本の中での報道に惑わされないように考えていく力をつけて何かの役に立ちたい。

○国際法に違反する許し難い犯罪的な米国の対ベネズエラ「制裁」に激しい怒りを感じます。食料の多くを輸入にたよってきたベネズエラにとって、地方・農村における食料増産がこれまで以上に重要になっていると思いますが、現状はどのようなものなのでしょうか。旧支配層・大地主・オリガーキーの力がまだかなり強く残っているのと、革命政権内部にも官僚主義的・反動的部分があって、改革を妨げているのと、二重の困難と闘っていると認識しているのですが、どこまで革命勢力が前進できているのか、その具体的な現状を知りたいと思っています。 VenezuelanalysisやteleSURをのぞいていますが、チャベス主義農民の代表者たちが2ヵ月ほど前からカラカスの土地庁ですわり込みの抗議をおこなっていることをキャッチしています。この運動の詳しい状況とボリバル政府の対応も知りたいところです。

○ベネズエラの実際を知るよい機会になりました。このような会を開いていただき、ありがとうございました。

○エルシステマすばらしい。私たちもこれに習って色んな方法で人民のための民主的政策につながるようなとりくみアイデア出しあってすすめていけたら、トランプや安倍に抗する大きな力に発展するかもしれないと思います。音楽は価値感をおしえるもの 人生を救うもの

○こんな集会にも困難な中で来阪していただき、丁寧に講演して下さいました。会場の質問が止むを得ないながらマスコミの範疇で悲しくなります。資本主義制度が他国資源の収奪に走る傾向があきらかになってきた。冷戦後の南ア、東南ア、アフリカもすでに奪いつくした(開発しつくした)。気候変動 もう何もない、お定まりの戦争以外には。危機の深化を痛感し、寒気がします。ポチのおあまりでなんとか食べて生きているのも実に苦しい。石川姓のルーツを伺いたかったです。

○米国の経済封鎖の実態が良くわかりました。選挙の報道のひどさもあらためて知りました。ベネズエラ市民のみなさんの意識の高さに感動しました。ありがとうございました。

○ベネズエラが米によりひどい目にあわされている、と友人・知人達に説明したら、やはり2015年はじめのマドゥーロ大統領選出時の選挙の事を言います。今はそれが問題なのではないのですが、それを少しもう一度説明して下さい。

○米国の卑劣な「制裁」の中身が大変具体的でわかりやすかったです。このとてつもない攻撃をはね返しつづけているベネズエラ国民の政治的意識の高さ、粘り強さに驚嘆するばかりです。チャベス大統領の偉大さを改めて感じました。☆エル・システマはすばらしい!

○ベネズエラの「危機」の原因はどこにあるのか?それはまさしくベネズエラ=(参加型民主主義をコンセプトに貧しい人々にも行き渡る政治)を破壊して、「かいらい」政権を作りたい米国である!という事を確信しました。
 イシカワ大使の「経済封鎖は一方的抑圧措置であり、宣戦布告なき戦争である」と語る語気に、米による多岐にわたる封鎖は、国を潰すものであり、一国の国に対して、このような行動が人道的に許されるのかと強く憤りを感じました。封鎖から解放されれば、もっと豊かな国へと前進していくのではと思います。「エル・システマ」、この姿勢が、ベネズエラを表すものであり、そして、世界が求めるものであると思います。

○イシカワ大使、通訳様、大変よくわかる話で実情がわかりありがとうございました。エル・システマ、ホワイトバンドコーラス、感動でした。

○数年前イシカワ大使の講演会(同じ主催者、同じ場所で)も私は来ていました。その時はイシカワ大使はずっと笑顔で明るく話されていました。今回は、かなり深刻な表情でした。ベネズエラへの制裁のきびしさ深刻さが、そこからも感じられました。・アメリカのトランプのポチとなっている日本政府へのたたかいが私たちは必要。
 エル・システマの話の最後に出てきました「パプリカ」の歌は、今、NHKみんなの歌で流れ、全国の保育所、小中学校で歌われています。南米調でいい歌なのですが、これが東京オリンピック・パラリンピックの宣伝歌にされていることに、危機感を感じています。どう評価するのか、むずかしい!

○選挙とは民主主義とは考えさせられました。今、何が起きているのか、自分で考え、見ていかねばと思った。

○ベネズエラ封鎖によっても崩れない人々の、危機を回避し結合を強める力は、労働者・人民の参加型民主主義によるものとわかった。具体的にはエルシステマのようなものと考えた。
 どのような"宣戦布告のない戦争"をトランプがしかけてもゆるぎない、ベネズエラの人々の経済制裁をはねかえす団結力はすごい。
 エルシステマに参加した子どもたちが1人1台以上の無償楽器をもって、100万人が社会的人道的行動をおこしているのに感動した。

○大変な国情とおもっていましたが、お話をきき、これからも関心をもっていきたいと思います。