[報告]日米合同軍事演習反対 11・22あいば野集会
米海兵隊とともに実戦さながらの市街戦訓練、
危険なPAC3配備=侵略的基地機能強化反対!

 11月22日午後1時45分から滋賀県高島市橘公園で「日米合同軍事演習反対11・22あいば野集会」が、“フォーラム平和関西ブロック”と“あいば野に平和を!近畿ネットワーク”の主催で開催された。労働者・市民ら約600人が参加した。
 集会は趙博さんのミニコンサートから始まった。主催者挨拶として、フォーラム平和関西ブロックは「今集会前に陸上自衛隊今津駐屯地に行き軍事演習の中止を浜田大臣への申し入れを行った。1999年から始まる有事法制が米軍の自衛隊基地施設使用を押し進め、戦争する自衛隊に飛躍させようとしている。田母神論文は本音が現れている。来年あいば野演習場に新型地対空ミサイル・パトリオット(PAC3)を配備しようとしている。PAC3は住民への影響が深刻だ。防衛省はミサイルの移動や迎撃した落下物に対する対策など何もしようとしていない。PAC3配備に反対しよう。麻生政権はのたれ死に状態だ。政権を交代させたい」と挨拶した。

陸上自衛隊今津駐屯地
 近畿ネットは「人殺しの演習・実戦訓練だ。自衛隊がアジア侵略の先兵になるもので絶対反対だ。PAC3配備反対でともに頑張ろう」と訴えた。 各団体からのアピールの後、集会決議が採択された。決議では「日米合同軍事演習が11月下旬から12月中旬まで、在沖縄第31海兵機動展開隊1個中隊約250人と陸上自衛隊中部方面隊第17普通科連隊(山口)約250人が参加し、実戦演習を行おうとしている。来年度あいば野にPAC3が32発160億円配備されようとしている。本年度中には無人偵察機隊も配備されようとしている。今日米合同演習は自衛隊の「自衛軍」としての仕立て上げの演習だ。断固反対しよう」と締めくくられた。今津駐屯地までのコースでデモ行進した。
 今回の演習で米海兵隊は、沖縄から兵員・機材を積み、米軍再編で使用が決めたれた航空自衛隊小松基地で降ろし、あいば野演習場に持ち込もうとしているらしい。以下に概要を掲げるが、概要を見ただけでも、自衛隊と海兵隊が対人狙撃銃を持って、あいば野演習場にある市街地訓練施設で、実戦さながらの演習を繰り返そうとしていることがみてとれる。これに加えて、来年度には、PAC3の配備を目論んでいる。こんな危険な日米軍事演習は許されない。あいば野演習場の侵略的基地機能強化に絶対反対である。

※11月7日陸上自衛隊中部方面隊(伊丹)から公表された今年度の日米共同訓練(米海兵隊との実働演習)の概要は以下である。
 (1)目的は、陸上自衛隊と米海兵隊が共同作戦実施時の「連携要領」を実行動で訓練し、総合運用性を向上させる。(2)期間は、11月28日〜12月17日までの20日間。(3)場所は滋賀県あいば野演習場と陸自今津駐屯地。(4)参加部隊は、陸上自衛隊中部方面隊第17普通科連隊の1個中隊約200人(山口)と米海兵展開部隊第31機動展開部隊の1個中隊約220人。(5)使用兵器では、陸上自衛隊は小銃、機関銃、対人狙撃銃、対戦車誘導弾、迫撃砲、個人携帯対戦車弾、りゅう弾砲、戦車、ヘリコプターなど。米海兵隊は、小銃(M16M4)、機関銃(M240)、対戦車ロケット(ATー4.SMAW)、対人狙撃銃(7.62mm、12.7mm)など。(6)訓練内容は、機能別訓練として、至近距離射撃など。総合訓練としては、一連の部隊行動の練度向上など。
 私は試しに、自衛隊の対人狙撃銃はどのようなものか調べてみた。学習研究社発行の08~09自衛隊図鑑では、口径7.62mmを使用と書いている。それでは海兵隊の対人狙撃銃12.7mmはどのようなものかといえば、テレビでよく見る戦車に付いているマシンガンと同じ口径のものである。よく米軍がイラクでぶっ放している口径の大きい対人狙撃銃である。米海兵隊が自衛隊に口径の大きい対人狙撃銃の使用方法も教えようとしているとしか思えないのである。

2008年11月24日
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